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この少年たちの中に、ユダ族出身のダニエル、ハナンヤ、ミシャエル、アザルヤの四人がいた。侍従長は彼らの名前を変えて、ダニエルをベルテシャツァル、ハナンヤをシャドラク、ミシャエルをメシャク、アザルヤをアベド・ネゴと呼んだ。 ダニエル書1章6―7節
台湾の玉山神学院は、1946年に「原住民」(ユエンツーミン)への伝道者を養成するために設立されました。原住民というと、日本語としては一段低く見る意味合いが強いですが、「原住民」は、先住民族である彼ら自身が、台湾にもともと住んでいたのは自分たちであるという主張のもとに選び取った言い方です。
玉山神学院と農村伝道神学校との交換交流プログラムは、今年で4回目です。番町教会は最初からこのプログラムに加わり、神学生に礼拝で語っていただいてきました。今年は、ウパ・ハタイさんのお話です。台湾から届いたファックスにはお名前を、「黄珮淇 HUANG PEI-CHI 原住民名字 Upah Hatay 」と書いてありました。
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最初の名前は役所に登録しているもので、北京語です。けれども彼らがこの名前を日常生活で使うことはありません。ハタイさんは台湾先住民族の一つタイヤル民族であり、その名前がウパ・ハタイです。
日本は1895年から1945年まで台湾を植民地支配しました。そのとき日本は先住民を「高砂族」と呼び、彼らの名前を日本名に変えさせました。日本の敗戦後に台湾を支配した国民党は、彼らの名前を北京語名に変えさせました。政治の力によって、名前が変えられる。しかも彼らが現在も日本に入国するときに、北京語名を用いざるをえないという事実には、とても重いものがあります。そのようななかで、近年、原住民の間に原住民の名前を用いる運動が起こり、その運動は大きな広がりを見せたということです。
冒頭の聖書の言葉は、紀元前6世紀、バビロン捕囚期にユダヤの少年であったダニエルらが、異国の名前ベルテシャツァルなどに改名させられたというところです。このあと彼らは、金の像を拝むように強制され、宗教の自由を奪われていきますが、その第一段階が、改名でした。ダニエル書自体は、バビロン捕囚期のものではなく、後代の作品ですが、それは紀元前2世紀、宗教迫害の激しかった時代であり、その時代への抵抗をバビロン捕囚期を舞台とする物語によって表現したのです。
第1回の交流のときに話をしてくださったティ・イアンさんのことを、教会報「つた」では、余榮徳さんと表記しました。名前を奪われてきた歴史について知っていながら、それでいて、二つの名前があるのだという程度に、わたしは受け取っていたのです。外国の神学校の学生に、礼拝で語っていただく、週報などにお名前を記載する。たったそれだけのことであるはずが、そこには大きな問題のあることに気づかされます。
国際交流は、異文化に触れるだけでなく、自らの歴史を顧み、新しい視点を与えられるときだと思います。そして、聖書が政治の力による改名を遠い昔に既に語っており、わたしたちがそのことの意味を悟るように問いかけていると思わされます。
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