一ヶ月遅れのクリスマス・プレゼント  
岸下すみれ

私と教会との繋がりは大学に入る以前、全く無といっていいものでした。そんな私が最初に受けた礼拝はクリスマスだったのではないかと思います。深と静まりかえったチャペルでの礼拝は街での喧噪を忘れさせ、厳かな気持ちにしてくれました。また主人に連れられていった教会での生誕劇や皆で歌った讃美歌などはほのぼのとした心温まる気持ちにしてくれましたが、クリスマスが過ぎると教会はまた、私にとって足を踏み入れ難い場所となったのでした。

番町教会で結婚式を挙げた後、教会は以前よりは馴染み深いものとなりましたが、私と教会との関係はいつも主人のかげから覗く感じで一歩距離をおいたものだったような気がします。世界での宗教の違いによる対立やカルト集団の事件を見て、信仰を持つことが恐ろしいことのように思えたのです。また自分にはそれだけの信仰心もないと思いました。そんな私が今年のイースターに洗礼を受けたのですから今でも主人は奇跡だと言っています。きっかけはやはり今年生まれた娘の誕生になります。

信じられないくらい大きくなるお腹、出産、そして日々成長していく娘を見て生命の力強さに圧倒されました。こんなことが何万年も前から繰り返されて、今自分がここにいることに驚きさえ感じました。このことを、自分の身に突きつけられてやっと実感できたのです。

毎日、娘の世話や家事に追われる生活ですが、この大きな時の流れの中にいる自分を発見しています。そして目の前に共に祈ってくれる教会があり、大きな支えになっています。娘はまさに絶妙なタイミングで神さまが私にくれた一ヶ月遅れのクリスマスプレゼントだったと思います。

実は、私の曽祖父も牧師をしていたそうです。今回こんな私が洗礼を受けたという事に母も不思議な縁を感じたそうです。すべてのことに偶然はないといいます。これも神さまの導きだと思っています。

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